ROD & RIDE riprapについて


[取材/ウォルトン舎]

店主のご挨拶

 

  琵琶湖の東岸、栗東の地で若い頃からの念願だった自分のお店をオープンさせたのは2003年4月12日の土曜日のことで、より琵琶湖岸に近い草津市へと移転させたたのは2011年。お店をオープンさせてからあっという間の20年でした。当初からロッドカスタムを受け付けていたのですが、2019年にはロッドガイド製造の国内最大大手である富士工業株式会社の認定ロッドビルダーに選定されました。

 

 おかげ様で20年の間に修理・カスタム等でお引き受けしたロッドは10,000本を超え、2017年には琵琶湖のバス釣りに特化したルアーロッド「WEED MASTER (ウィードマスター)」シリーズを世に問うこともできました。

 

 お客さまからの「私のリール もみてほしい」とのご要望にお応えしている内に柱の一つとなったリールメンテナンス部門についても、お預かりしたリール は5,000台を超え、こちらのサービスもおかげ様で一定の評価を頂いています。

 

 さて2023年に当店が20周年を迎えるにあたり、新しいことに挑戦したくなりました。釣り事業の中で“ソルトにも力を入れる” といったような横にスライドする変化ではなく、ある程度抜本的に形態を変えていきたいと考え、それが春からの中古バイク販売部門の立ち上げに繋がりました。2023年の春より、屋号を「 LURESHOP riprap」(ルアーショップ リップラップ)から、「 ROD&RIDE riprap 」(ロッド&ライド リップラップ)へと変更致しました。お客さまのなかには突然どうして? と不思議に思った方もおられたかもしれません。実現に至るまでにはまず、古くからの親しい友人がバイク販売の分野で活躍しているという縁がありました。仕入れたバイクを販売前に整備してくれる、琵琶湖の側で活動している腕のいい整備士まで彼が紹介してくれるというラッキーがあったのです。

 そして、もう一つ。少年時代の土曜日の昼の、祖父との思い出があります。両親が忙しくしていたので小学校の授業が終わる土曜日の昼からは、度々祖父の家に預けられていました。そんな日に祖父がカブに乗って出かけてゆき、意気揚々と“ギギ”を釣ってきたのが蒲焼にされて、昼飯に “ギギの蒲焼丼” というレアな逸品を度々食わされたという得難い思い出が、僕にはありました。中古バイクの販売を考え出したとき、畑で掘ったミミズを嬉しそうに木のエサ箱に入れカブに颯爽とまたがって出かけてゆく祖父の姿がなぜか思い出され、「カブって釣りに使えるやん !!」と強く感じました。他にもいろいろあって、新規事業として挑戦することになりました。

 

 中古バイクの販売についてはまだまだこれからですが、僕自身バイクの勉強を進めつつ、釣りに使えるバイクと装備品の販売や釣り用カスタムなどのサービスを継続的に行ってゆくつもりです。釣具物販・ロッドカスタム・リール メンテナンス部門とあわせ、釣り用バイク部門にも、どうぞご期待ください。

店主の詳しめプロフィール !!

滋賀県釣り団体協議会理事

日本釣振興会滋賀県支部役員

滋賀県釣具組合役員

滋賀県琵琶湖レジャー利用適正化審議会委員

遊漁船番号滋賀第98号

遊漁船主任者

Fuji認定ロッドビルダー

バイク販売

古物商許可証(60105H15001)

 1974年生まれ、滋賀県近江八幡市出身。幼少期には釣り好きだった兄や親戚、近所の人に連れられてボテジャコ(琵琶湖周辺でのタナゴの呼び名)やフナなどを西の湖周辺や近所の田んぼの水路などで釣り歩く。エサは飯粒・掘ったミミズ・高級品のアカムシか、安価だったサシムシ。大きなコイを釣るのがステータスだった時代、大物をバラしたりして、ますます釣りに夢中に。幼稚園年長か小学1年生の頃、親戚が西の湖で釣ってきてくれた“幻の魚 ブルーギル”の塩焼きが美味しかったのは、いい思い出。

 小学2年生頃に噂になっていた “ブルーギルの更に上を行くくらい幻の魚 ブラックバス” に憧れ、いきなりお年玉でシマノ製のベイトリール 「バンタム」とガングリップのグラスロッドを買ってしまったが、投げるのが難しく扱いきれなかった。メーカー不明の安価なクローズドフェイスリール を導入してからはやっとガングリップの竿でスプーンやスピナーを投げられるようになり、ようやく小学3年生の頃に西の湖の現・水郷めぐりのあたりでスピナーで巨大なナマズを掛け、友人2人と大捕物を繰り広げた。

 

 そんな少年時代を経た後、社会に出てからは、子供の頃から興味のあった販売員の職を得る。最初の4年間は婦人服の会社を選んだが次第に違和感を覚え、「本来自分が好きな分野なのでより魂を込めることができるかも」と考え釣具の販売員へと転身、24〜28歳頃までは大津にあった釣具店(『フリーポート』)で経験を積んだ。その頃に出会った、ロッドビルディングに詳しいお客さんとの交流から想を得て、また生来の手先の器用さに気づかされる出来事があり、次第にロッドカスタムの世界を追求することになる。

 リール を本格的にいじるようになったキッカケは30数年前、スピニング用の黄色いフロロカーボンが世に出た頃にさかのぼる。スピニングのみならずベイトリールにも太めのフロロを巻くことに挑戦してみたが、当時のフロロは硬めでクセが強く、よくトラブってしまった。突然のトラブルで釣りが終了することが頻発し、必然的にリールを家に持ち帰ったが高価な糸を簡単にあきらめるわけにもいかず、リールを度々分解することになり、おのずととリールの機構に詳しくなる。それが将来の仕事につながるとは、当時は微塵も思っていなかった。

  フリーポートで経験を積みつつ28歳半ばから準備を始め、2003年4月12日の土曜日、ついに栗東市で念願の自身の釣具店をオープンさせた。オープン当初からロッドカスタムを行っていたが、自身のリールを店内でメンテしているのを見たお客さんから、リールオーバーホールの依頼も受けることが増えてゆき、やがてリールメンテナンスのサービスも始めることに。2011年には草津市の現住所にお店を移転させ、現在に至る。